第4回リフラブ紀行 99年8月28日(土)

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目次


西鉄バスを東京で見る

8月27日金曜日夜8時40分過ぎ。行きなれた新宿西口よどばしカメラの前で「Nishitetsu」マークを見るのはなんとも感慨深いものがある。建物を縫うように2台連なって高速バスターミナルに入ってきた『はかた』号はさっそくバスマニアたちのフラッシュの洗礼を浴びた。

今年4回目の福岡紀行いきなりメインディッシュである。リフラブねたは前回までに簡単確実なキャラの名前や場所もあきらかな建物は、東京から見る限り完全に網羅してしまっている。今回あえてリフラブ紀行第4回目を初っ端から名乗らないのはそういうひけ目が原因だ。
そうはいえ、またほかに目的満載の今回の福岡紀行だとしても、リフラブねたのひとつやふたつは欲しいところ。実は目星もついている。地味なところではあるが。
はかた号は博多・天神まで、地べたを14時間以上もかかって走る。こんな長いのここでルポっても仕方ないので一気に天神まで早送りしてしまおう。

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こんなことには頭が働く

今回唯一のリフラブねたは海である。リフラブに出てくる建物や景色は福岡のもので占められているのはご存知のとおり。この旅行の前に、手元の県別まっぷる福岡県版(都民のくせになんでこんなものを持つ?)によって確認したところ、福岡県の海と言えば県の北側の玄海灘と南側の有明海だが、リフラブのロケハンの傾向から北側のそれも福岡市の部分であるとみた。もちろんあてずっぽうだ。
リフラブの海岸線はゆるやかに左にカーブし、その先端にあまり高くない山がある。さらにその山の向こう側にわずかに重なっている同じような高さの山がある。

実ははじめから百道浜から近い今宿(JR筑肥線)の海水浴場ではないか、と決め付けていた。画面左は能古島らしい(というか、自分が行ったことのある能古島であって欲しい、という願望)からだ。また、ここなら忙しいゲーム作成の間にロケハンも出来るし、いままでの流れからあんまり縁もゆかりもない土地がモデルになるとも思えない、などと勝手に結論をつけてすっかりその気になってしまったのである。

天神から地下鉄に乗って、そのまま相互直通運転しているJR筑肥線に。天神から25分で今宿に着いた。このあたりの海は海水浴ができる海である。福岡は職住遊が接近していてうらやましい。

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はずれ〜!

今宿駅から北に向かい、国道202号線を越える。数分で今宿海水浴場だ。さて…少しドキドキしながら景色を見た。

ハズレである。

たしかに海岸線は緩やかに左カーブを描いているし、その先端に山はある。しかし左側で能古島とうまくかさならないのだ。そして極めつけはこの場所からだと百道浜の福岡タワーや福岡ドームが丸見えなのだ。
なかなかうまく行かんもんじゃのう、とすっかり落胆して駅に戻ることにした。帰り道の割と大きい本屋で念のため地図を再確認して見る。と目指していた海岸は今宿には違いないが、もう少し北側の大原海水浴場だったのだ。なぁんだ、まだ可能性あるジャン。
本屋のすぐ近くのバス停から大原海水浴場方面にバスが出ているという。そしてそのバスは、天神に乗り入れて来てはいるものの乗客の姿を見たものは誰一人としていないことで名高い(もちろん、ウソ)昭和バスである。

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昭和バス

運良く、10分ほどの待ち時間で「今宿 西の浦」という行き先を掲げた昭和バスがやってきた。いつも天神で見る「今宿 ??」というのはまさにこの路線だったのだ。昭和バスというと福岡市の奥深く博多バスターミナルまで乗り入れてくる。昭和バスというだけに(?)福岡市内では昭和通りを走っているが、過去数回の福岡旅行では乗ったことがない。

時刻表の表示から10分程度遅れての到着だが、博多方面から走ってきたのではある程度やむを得まいと思った(ここまで約15キロ)。福岡市内のバス移動にはバスカードかよかねっとカードを使うのが常だが、昭和バスはこれらに加入していないのが残念である。ともかく後ろの扉から整理券を取って乗りこんだ。昭和バスは前1つの扉のバスも多数走っているが、このバスは前中2つ扉車だ。
途中横浜なんていうバス停を通過して糸崎半島に向かう。ほどなく大原海水浴場。とりあえず大原橋という一番奥のバス停で降りた。ここもまだ福岡市西区だ。

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ばかのこだわり

と、降りたバス停の目の前にPOKKAの自動販売機が。見るとミルクセーキがあるではないか。私はPOKKAのミルクセーキを見つけたら必ず飲め、という旅訓を10年来続けている。

以前は「ボーリング」であった。その後は「モスバーガー」であった。ばかなこだわりを持ちながらの旅はそれはそれで結構楽しいが、こだわるならやはりそこらで見かけないものに限る。

このミルクセーキ、私の歴史上で始めて見かけたのは小学生の頃だったと覚えている。ドライブのさなか珍しく親父が自販機で買ってくれたのがアイボリーにオレンジ色というあたたかみのある缶のミルクセーキのホットであった。どこで買ってもらったのかまったく覚えてないが、このパッケージと味だけは忘れられない。
次にこの味にめぐり逢えたのは高校生になってから、なぜか天王寺駅で新宮行き夜行列車を待つホームの自販機であった。この頃は大阪の私鉄見学に狂いまくっていて、1年に3回は18きっぷを使って通ったものだ。この時代にPOKKAミルクセーキもパッケージを変え(デザインは思い出せない)たり、KIRINから牛乳と砂糖だけのミルクセーキが発売されたりと私のミルク世紀にも激動があったが、その後ほどなくしてミルクセーキは眼前から消えていった。
つい数ヶ月前、東京のローソンやミニストップで500mlPETに旧デザインをあしらったPOKKAミルクセーキを見かけた(当然、買った)が売り上げ不振のためか見かけなくなった。

今この手にしているのはアイボリーにオレンジの旧デザインのミルクセーキである。そういえば第1回リフラブ紀行のときは渡辺通り沿いの自販機でミルクセーキを売っていた。福岡では結構販売されているようで、これを読んでる地元の方して見れば大したことでもない話で、貴重な通信費を搾取してしまったことになる。

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見ぃつけた。けど…

で、重要なのはミルクセーキではなくて「海」だ。飲み終えた空き缶を自販機脇のゴミ箱に放りこんで、松林を抜けて海岸へ出る。東のほうを向くと、間違いない。ここからの景色がリフラブの「海」である。正確に言えば「リフラブ2の海」ということになろう。

前方左手に能古島、ゆるく左カーブを描く海岸線の先端に山がある。この山、高さ170m余の毘沙門山といい、突端の岬を碁石鼻というのだそうだ。ここからは見えないが「宝島」という岩礁もあるそうである。
大原橋バス停から付近から眺めると、記憶に残る「海」に比べて少し遠い。500mほど東に写真を撮りながら歩いていく。結局海の家が林立する付近で海岸から離れ、大原海水浴場前バス停に向った。

東京に戻ってから写真と設定資料集を見比べてみるとこの位置からでもまだまだ遠くて、比較写真としてはあまりよいできではなかった。

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昭和バスで天神トリップ

大原海水浴場前バス停からほどなくやってきた昭和バス「天神 呉服町」行きに乗って天神に戻る。今夕はギンギラ太陽'sの演劇を観るのだ。
整理券を取って車内に乗り込み運転士のすぐ後ろの席に座る。ここから福岡都心までちょっとした旅行だ。

先ほどの本屋がある今宿(JR今宿駅。バスセンターがある)までは順調に走行したが、ここから渋滞が始まった。長垂付近ではJR筑肥線が複線化工事らしきものをしている。それを右手に見ながら眠ってしまった。東京〜福岡をバスで移動してきた疲れからか、猛烈な睡魔に襲われた。
次に目覚めたときは姪浜であった。昭和バスはこの手前の小戸から天神よりでは急行扱いとなり、天神・博多方面行きは降車のみ、博多・天神から今宿方面へは小戸まで乗車のみとなっている。認可の関係か、とにかくこれが福岡市街地における昭和バスを縁遠いものにしているのだ。

とはいえ、一度乗ってしまえばひたすらに通過していくのは気分がいい。バス停に停車中の西鉄バスをホイホイ抜いてしまうのは痛快だ。とはいっても、途中の渋滞のせいで天神まで約50分かかった。地下鉄の2倍の所要時間である。やはり存在意義がよくわからないなぁ。JRと地下鉄を乗り継ぐのとほとんど運賃は同じなので、座って町並みを楽しむ旅人以外に存在価値が見出せないのだが…。

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ちなみに今回の目的は

この晩は西鉄ホールで、7時30分から2時間50分ほどギンギラ太陽'sの演劇を楽しんだ。
ちなみに劇中に登場した「超駅ロボキャンプテン西鉄」では、昭和バスが足に踏んづけられていた。いいのかよ(^^;)。

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